なぜ伸心塾を興したの?(3)奈良県少年剣士講習会にて

2019年07月07日

強化練習、やってみよう!

普段の稽古でやることは、
基本的な打突練習、切り返し、かかり稽古、打ち込み、そこに地稽古。

攻め方、攻めに対しての応じ技なども練習しますが、
普段あまりできないことを
日曜の午後、葛城市の屋敷山公園体育館で4時間かけてたっぷりやってみました。
(遊びの要素を入れた練習や、公園一周ランニングも)


今回のテーマは、
表と裏、上と下の攻めの組み合わせ。

これは、
「孫子」の虚実編、
「善く攻める者、敵其の守るところを知らず、善く守る者、敵其の攻むるところを知らず。」
攻撃が上手な人の相手はどこを守ればいいのかがわからない、防御が上手な人の相手はどこを攻めれば良いのかがわからなくなる。)
と、勢編
「戦勢は奇正に過ぎざるも、奇正の変は勝げて窮むべからず。」
(戦いのやり方は定石=正と応用=奇の組み合わせから成り立つが、その変化は無限にある)

を実戦に応用してしまおう!という練習です。

通常、
(自分からみて相手の右側)から面・(自分からみて相手の左側)から小手を打ちに行く
を攻めると竹刀が最も近いところは面、を攻めると近いのは小手と胴。

つまり、「表から上を攻めて面」や、「裏から下を攻めて小手」が定石になります。

しかしこれを、「奇」をもって打突する場合には
表を攻めて面だと思った相手が面を防御しようとするところを、間髪入れず小手!(あるいは胴)
下を攻めて小手が来ると考えた相手が防御しようと剣先を開いたところを面!

となります。

でも、さっきまでは正攻法で来ていたのに、突然「奇」に変ずれば、相手は当然慌てますよね。
または、初太刀から「奇」の攻めが続いたところに突然「正」が入ってくれば、防御できなくなる可能性は大!

実戦においてこれらの組み合わせをどんどん増やしてゆけば、
相手はどこを攻められるのかがわからなくなってしまい、守るところがわからない=善く攻める者を実現することが出来るはず。

これをホワイトボードを使って説明した後、実践練習。
加えて相手の防御姿勢に対する、打突の練習も加えてみました。


たまにはこんな練習も面白いものです。

なになに?
そんなのはズルイ?
正攻法だけで勝ちたい?
正々堂々と勝ちたいから、奇策なんて卑怯なことはしたくない?

私に言わせれば、そんな考え方は甘ちゃんです。
なぜなら、歴史上正攻法だけで勝利を収めた人なんていませんから!

真剣に考えて勝利を収めることが人としての進歩を生むもの・・・
だからこそ紀元前の「孫子」や「呉子」が今だに読み続けられているのでしょう。

さぁ、みんな次回から生かしてくれるかな!?

officeso2015open at 23:16│Comments(0)ニュース 

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なぜ伸心塾を興したの?(3)奈良県少年剣士講習会にて